MANGA都市TOKYO展を見に行って、その後漫画を買って帰った休日
先日、久々に有給が取れました。
子供達も保育園、妻も仕事だったので、久々に1人でまる1日使える時間ができました。
何をしようか・・・
しばらく考えて、新国立美術館で開催されている、
『MANGA都市TOKYO展』を見に行くことにしました。
ちょっと気になっていたんですけど、赤ちゃん連れで行くわけにもいかず、
諦めていたんですが、行くなら今日しかねえ!
とすぐにチケットをゲット。
入場を制限しているとのことでしたが、めちゃくちゃ空きがありました。
実際、広々としたスペースに人がまばらにしかおらず、
快適にみることが出来ました。
まず入って圧倒されるのが、巨大な東京のジオラマ。
これを見たかったので、入ってすぐ8割満たされました。
展示はゴジラの昔から、日本のアニメ、特撮、ゲームなどに見られる「東京」が、
作品の舞台装置としてどのような役割を果たしてきたか、
また逆にそれらのフィクションが現実の「東京」のいろいろな場所の
イメージにどのような影響を与えてきたか、
というテーマが時系列的に展示されており、
東京のイメージや役割がどのように変わってきたかの変遷が興味深かったですが、
さらには現実の東京に対するフィクションの影響度がどんどん増しているという
逆転現象?も感じられ、東京という街(ひいてが日本全体)が、
もはやアニメに代表されるようなソフト、ポップカルチャー抜きには十分に語れない
存在となっていることを実感。
今後はピンポイントでローカルな場所であるほど、
舞台としての魅力が増し、ファンの愛着が湧く、という傾向が進みそうです。
かむろ坂やパルム商店街を舞台にしたアニメ出来ないかな。
最近のアニメやゲームには全くついていけてない私ですが、
この展示で、見てみたい作品がいくつもありました。
『火要鎮』(大友克洋)、『秒速5センチメートル』(新海誠)、『機動警察パトレイバー』(押井守)、『千年女優』(今敏)などなど。
有名なやつばかりですね多分。
そもそも『AKIRA』も『エヴァンゲリオン』も『君の名は』もまともに見たことありません・・・。
20歳くらいから、どういうわけか活字表現の方が親しみやすくなっていき、
漫画を読まなくなってしまい、
そうしているうちに漫画・アニメ文化の成熟に全く取り残されてしまいました。
『ラブライブ!』や初音ミクにも東京を巡る文脈があるとはつゆ知らず、
全く敬遠しておりました。非文化的態度と反省します。
反省したから、というわけではないですが、
帰りに立ち寄った下北沢ヴィレッジバンガードで、
黒田硫黄氏の短編集『きょうのカプセル』を見つけて購入しました。
黒田硫黄氏は漫画を読まなくなった私の、
数少ない(というか唯一の)新刊を追いかけている作家です。
特に短編集はハズレがなく、コラムや日記のような2ページくらいの漫画に至るまで、
隅から隅まで読み応えがあります。
氏の作品では『茄子』が最高傑作だと私は思いますが、
短編集も同じくらい好きです。
というより『茄子』は短編集をオムニバス映画的につなぎ合わせたもの、
という印象です。
今回はSF的な作品多めですが、日常がいきなりSF的展開に横滑りしてって、
荒唐無稽な世界に猛スピードで突っ込んでいきながら、
最後は人間のよくあるな感情、気持ち、機微みたいなものをさらっと感じさせて、
余韻を残して終わる、という黒田ワールドがきっちり展開されていました。
漫画のことをあれこれ考えたり、読んだりしているうちに休みの1日が終わりました。